先日、「介護離職を未然に防ぐ」活動をしている団体のキックオフミーティングに参加してきました。
そこで知ったのですが、介護による離職は、40代~50代の中年層だけの問題ではありません。祖父母の介護のために離職を余儀なくされる20代の若者(ヤングケアラー)も、いま増えているそうです。
中には、朝の通院の付き添いが1週間続いただけで、離職してしまったというケースもあるとのことでした。
「たった1時間の外出」と思うかもしれませんが、それが毎日続くとなると、仕事との両立はとても難しくなります。
特に小さな会社では、一人の社員が多くの業務を担っていて、「その人でなければできない仕事」がたくさんあることは、よくあることです。だからこそ、介護のために誰かが急に休まざるを得なくなったとき、現場への影響は決して小さくありません。
介護は「ある日突然」やってくる
育児であれば、妊娠期間という準備期間があります。しかし介護は違います。多くの場合、何の前触れもなく、ある日突然始まります。
私自身も、昨年そのことを実感する出来事がありました。
田舎に住む義母の様子がおかしいと親戚から連絡があり、仕事で多忙な中でも、いろいろな対応を迫られることになったのです。遠方のため、要介護認定を受けるための主治医の診察予約を取ることさえ、なかなか日程が合いませんでした。そうこうしているうちに義母が突然入院したり、夜中に親戚の家に電話をかけて迷惑をかけてしまったりと、これまで想像もしていなかったことが次々と起こりました。
世間一般から見れば、我が家の状況はそこまで深刻なものではなかったのかもしれません。
それでも、身内に突然介護が必要になると、仕事に大きな影響が出るということを、身をもって実感しました。
会社にとっての「介護離職」のリスク
介護によって、御社にとって必要な人材が辞めてしまっても良いのでしょうか。その人と同じように働いてくれる人を、すぐに見つけることができるでしょうか。
介護職員はパートタイマーとして働いている方も多いですが、現在のような「超売り手市場」の状況では、「仕事を続けられる仕組み」が整っていなければ、介護を理由に離職してしまっても、次の仕事はいくらでも見つかります。
つまり、労働者本人にとっては、離職することへのハードルはそれほど高くないのです。だからこそ、会社側が「続けられる環境」を用意しておくことが重要になります。
仕事と介護を両立できる仕組みを
雇用保険で使える、介護離職を防ぐための制度として「介護休業」があります。
それ以外にも、「介護休暇」や「介護のための短時間勤務制度・時差出勤制度」など、介護をしながらでも仕事を続けられる仕組みづくりを、ぜひ進めていただきたいと思います。
ただ、現実はそう簡単ではありません。介護が始まり「介護休業」を取得し、一度は職場に復帰したとしても、結局は離職してしまうケースが多いのが実情です。
「親」がいる方であれば、介護はいつ誰にでも起こり得ることです。
制度を用意するだけでなく、実際に使いやすい運用にしていくことが求められます。
厚生労働省も後押し ― 両立支援助成金
厚生労働省では、両立支援助成金の中に「介護離職防止支援コース」を設けて、介護離職を防ぐための仕組みづくりを行う企業を支援しています。
次回は、この助成金について詳しくご案内します。














