公開日:2026年3月14日 執筆:社会保険労務士ちあき事務所
令和8年度は制度内容が大きく変更されました。
改定内容の詳細はこちらの記事で解説しています。
「エイジフレンドリー補助金、今年も使えますか?」
大阪・兵庫の事業主様から、このようなご質問を多くいただきます。
結論からお伝えすると、令和8年度は制度内容が大きく変更されました。
特に注目すべきポイントは、今年度の「有望コース」が事実上「熱中症対策コース」に絞られたという点です。
60歳以上の従業員がいる事業場や、屋外作業・高温環境での作業がある企業では、今後の安全対策としても重要な補助金になります。
令和8年度の変更点 ― 「改悪」と言われる理由
令和7年度まで、エイジフレンドリー補助金には次の4つのコースがありました。
①エイジフレンドリー総合対策コース
専門家によるリスクアセスメントに要した経費、およびその結果を踏まえた対策費用(機器導入・工事等)
補助率:4/5
②転倒防止や腰痛予防のためのスポーツ・運動指導コース
③職場環境改善コース
高年齢労働者にとって危険な場所や負担の大きい作業を解消する取組(設備導入・工事等)
補助率:1/2
④コラボヘルスコース
令和8年度は、上記①と③が統合され、「専門家総合対策コース」になる見込みです。
このコースでは、専門家によるリスクアセスメントの実施が前提となります。
対策費用(床改修・手すり設置・補助機器導入等)の補助率も2分の1に引き下げられました。
つまり、
・専門家費用なしで申請できた従来制度
・比較的気軽に使えた設備導入補助
このような使い勝手の良さは大きく変わったと言えるでしょう。
今年の狙い目「熱中症対策コース」
一方で、今年度の申請で最も活用しやすいのが「熱中症対策コース」です。
| 熱中症対策コース概要
補助率:対象費用の1/2 背景 |
対象となる取り組み例
・空調服など体温を下げる機能付き作業服
・休憩施設の整備送風機・エアコン設置
・移動式スポットクーラー
・アイススラリー用冷凍ストッカー
・ウェアラブルデバイスによる熱中症リスク管理
実は重要な「労務リスク」の視点
熱中症は、実際に労災事故として発生するケースも少なくありません。
私自身、労働基準監督署の労災課に在籍していた頃、5月頃から熱中症による労災事故の請求が増え始め、7月〜8月の真夏には多くの事案を担当してきました。
こうした背景からも、職場での熱中症対策は実務上とても重要な安全対策と言えます。
会社としてどのような熱中症対策をしていたか、安全配慮義務を果たしていたか、も問われます。
補助金を活用して設備を整えることは、従業員の安全確保と会社のリスク対策の両方につながります。
申請スケジュールと注意点
例年、5月頃に公募要領が公開されます。
申請は先着順となるケースが多く、予算がなくなり次第終了します。
また、申請から交付決定までは約2か月程度かかります。
・補助対象経費は、事前に厚生労働省の公募要領で確認する
・見積書など書類準備を早めに進める
・交付決定前の購入は対象外
この点は注意が必要です。
令和8年度の助成金の改定については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
厚労省が概算要求を公表!令和8年度の助成金は拡充・新設の方向に?
まとめ
令和8年度のエイジフレンドリー補助金は制度が変わり、従来のように使いやすいコースは減りました。
しかし「熱中症対策コース」は、
・法令対応
・労災リスク対策
・高齢従業員の安全確保
という観点から、引き続き活用価値の高い補助金です。
夏本番を迎える前に、ぜひ早めに準備をスタートしてください。
大阪・兵庫の事業主様へ
当事務所では、エイジフレンドリー補助金をはじめ、各種助成金の申請サポートを行っています。
例えば次のようなご相談を多くいただきます。
- 自社が対象になるか知りたい
- 設備導入が補助対象になるか確認したい
- 申請書類の作成をサポートしてほしい
大阪・兵庫の企業様は、こちらからご相談ください。














