本記事は、大阪・兵庫で中小企業の雇用関係助成金支援を行っている社会保険労務士が、実務経験を踏まえて解説します。
厚生労働省 令和8年度予算案から読み解くポイント
建設業では高齢化が進み、若年者や女性の入職・定着が大きな課題になっています。
こうした状況を受けて、厚生労働省は 令和8年度予算案 の中で、建設業の人材確保を後押しするための助成金を強化する方針を示しました。
特に注目したいのが、
「若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース(建設分野)」の拡充です。
この記事では、現行制度との違いや、拡充の根拠となる公表資料をもとに、今後の方向性をわかりやすく整理します。
1. 根拠となる公表資料
厚生労働省が公開した 令和8年度 雇用関係助成金の予算案資料 に、次のように明記されています。
「若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース」について、支給対象となる取組を拡充する。
※正式な取組内容の追加や助成率の変更は、例年どおり 2〜3月に省令・告示で確定します。
2. 現行制度(令和7年度)の概要
現行の「魅力ある職場づくり事業コース(建設分野)」では、以下のような取組が助成対象です。
■ 現行の主な助成対象
• 女性専用トイレ・更衣室の設置
• 休憩室の整備
• 作業員宿舎の改善
• 安全衛生設備(熱中症対策、負担軽減機器など)
• 若年者向けインターンシップ受入れ
• 採用広報(パンフレット、動画、Webサイト改善)
助成率は設備整備で 1/2、広報は定額支給など、比較的使いやすい制度です。
3. 令和8年度の拡充ポイント(予算案から読み取れる方向性)
予算案では「支給対象となる取組の拡充」とだけ記載されていますが、
建設業の人材確保政策の流れから、以下のような追加が見込まれます。
■ 拡充が見込まれる内容
• 若年者のキャリア形成支援(研修・資格取得)
• 建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入・運用支援
• 処遇改善(評価制度・手当制度の整備)
• 採用広報のデジタル化(SNS・動画強化)
• 女性の働きやすさ向上のための設備追加
• 小規模事業者向けの助成率アップや手続き簡素化
特に、若年者・女性の入職促進と定着支援に重点が置かれる点は、予算案の文言からも明確です。
4. 現行制度との比較
| 項目 | 現行制度 | 拡充の方向性(予算ベース) |
|---|---|---|
| 対象 | 建設業の事業主 | 同じ(中小企業でも使いやすく) |
| 助成対象 | 女性用設備・休憩室・宿舎・広報・インターン | キャリア形成・CCUS・処遇改善など追加見込み |
| 助成率 | 設備は2分の1、広報は定額 | 助成率・上限額の引き上げ可能性 |
| 手続き | 書類が多め | 簡素化の方向へ |
5. まとめ
令和8年度は、若年者・女性の入職促進と定着支援が重点で、中小建設業にとって使いやすい制度になる可能性が高いと予想されます。
詳細が判明するのは3月ごろですが、早めの準備をお勧めします。
「何から手をつければいいかわからない」という企業様に向けて、
会社規模や現場の状況に合わせて、優先順位を整理します。
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